​​山手通りに面したマンションの1階に、瓦と鈍色の壁、真鍮の看板が見える。自家焙煎したコーヒーと音楽が味わえるカフェ「eponym coffee」。

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ドアを開けると、視線の先には厨房カウンターと真鍮の文字がお客様を迎える。ご主人がコーヒーをいれる姿が通りを行く人から見え、興味を持ってもらえるよう、厨房を入口近くに配置している。

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カウンターでコーヒーを注文し、座る席を探す。

ゆったり人と話ができる奥のベンチソファー。

本を読みながら静かに過ごせるカウンター席も捨てがたい。

ちょっと腰掛けられるハイテーブルもいいか。

タイプの違う席を設けることで、その時々で席が選べるようになっている。

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奥のベンチソファーに座り店内を見回すと、あらわしにしている躯体のコンクリート壁が目に入る。時間を経たコンクリート壁は、墨出しやボンド跡があり、この建物ならではの表情をもつ。天井や床、造作家具はその雰囲気を崩さないよう、質感がある素材を仕上げとし、色の種類を極力少なくしている。

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天井に吊るされた無指向性スピーカーから流れる音楽は、カウンターのターンテーブルで、ご主人がその時々で曲をかけてくれる。

その心地よい音色と共に、コーヒーとケーキをゆったり味わい過ごせる空間となる。